【栗田文人・車券放浪記】

◆12R・東日本特選 郡司が激戦を制す。

5月31日を初日とする開催から始まった新ルール。400バンクの場合、残り2周(赤板)までに誘導員を抜くと失格になる。その分、誘導のペースが前半から上がるなど、レース形態は大きく変わりつつある。経験者の声を拾った。

中村浩士 誘導が上がるから、押さえた上を押さえるのはかなり足を使う。初手の位置が重要でしょう。ということは枠順も大事。

村上博幸 (失格ギリギリの)赤板カマシはタイミング的に難しいでしょうね。

渡部哲男 誘導が速いから、人の後ろを回っていてもきつい。ダッシュというよりはスタミナがあるタイプが有利じゃないのかな。

その他にも「長い距離を踏める人に向いている」、「内枠の方が有利」という声は多く聞かれた。

これを総合すると南関ラインが浮上する。<1>郡司が最内枠で好きな位置が取れる。<2>先頭・渡辺雄太の最大の持ち味は粘り強い地足。長い距離を何度も踏み直せるだけに、誘導が上がるタフなレースにマッチする。

郡司自身は、川崎に出向いて一緒に練習した日本選手権(ダービー)決勝6着の田中晴基(千葉)が「郡司が強過ぎて(自分の)オーバーワークが心配」と証言するほど絶好調。渡辺雄太も「前場所(落車)の影響は大丈夫」なら信頼していい。初周は恐らく後ろにはならない。渡辺雄太が別線の動きを見極めて最終的に消耗戦に持ち込み、番手の郡司が差し切る。

3連単(1)-(5)(3)(2)(8)-(5)(3)(2)(8)(9)(4)。