【野島成浩・こう成る こう成れ スペシャル】

近畿旋風をもっと強く吹かす! 古性優作が今年のG1優勝者が記された表を見て、ニヒルに笑った。「今年は全日本選抜の自分で始まり、次に脇本(雄太)さん。その順番が続いて、今回は自分の番。競輪祭もその後もずっと自分が勝つ」。堂々の優勝宣言が出た。今大会ばかりか、今後のビッグ戦線を総なめしようと意気込んだ。

自身通算で4度目のG1制覇へ、自信がある。9月名古屋G2共同通信社杯の準決で落車し、左手の指がえぐれた。今シリーズは調整不足が不安視されながら、2日目から連勝。2予Aはひとまくり、準決11Rはグランドスラマーを目指す新田祐大のまくりに切り替えて差した。その上がりタイムは9秒4から、今節トップタイの9秒3に早まり、ライバルの吉田拓矢から「強い」との評が聞かれた。

昨年はGPを制し、1番車の王者ジャージーは風格を増した。「直前は全身を目いっぱい使えるよう、意識して調整した。共同杯より状態がいい。ペダルがいい感じで回る」。22日は時をほぼ同じくして、京都・向日町競輪場で村上義弘氏(48)の引退セレモニーが行われた。勝負への準備に心血を注ぎ、強い精神で敵をのみ込む。村上氏から近畿エースの後継者と認められ、縦横無尽な動きを足した「荒ぶる魂」が敵を黙らせる。

1番車と、マークを外さない稲川翔のガードが後押しになる。誰が先行態勢に入っても、早々とハイペースにすることはない。古性はヨコを利かし、中団まくりで圧倒する。相手は好位を回る平原が1番手。(1)-(2)(8)(7)(5)-(2)(8)(7)(5)の計12点。

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