【川尻将志・間違いない!】

 ある意味、ウィナーズカップの申し子だ。伊藤信が初のG2参戦で見事に準決進出を決めた。選考期間中に稼いだ17勝は、深谷知広の16勝を上回る。戦ってきたステージは違うかもしれないが、貪欲に1着を積み重ねたからこそ、伊藤は高松のバンクに立っている。「2日間何もしていないんで」と謙遜しながらも「準決に乗れたことは素直にうれしいです」とほおを緩める。ウィナーズカップがニューフェースの躍進の場になればうれしい。

 ◆2R 黒田はメンバー表を何度も、何度も見返し、自分で動くことを決めた。単騎だが、自由に立ち回れるメリットは大きい。先手ラインの3番手を確保できれば理想的。最後はシャープに伸びる。(3)=(7)流し、(3)=(1)流し。

 ◆5R 金子の積極性が目を引く。主導権を奪ってしまえば、簡単にはまくらせない。流れは金子マークの後閑に傾く。展開によっては自力も用意して抜け出す。ただ、新山の機動力は侮れない。(4)=(3)流し。

 ◆11R 爆発的なスピードを秘める河端に期待したい。毘沙門天賞の8着は原田に前を任せた結果だけに、度外視していい。「後ろの人の気持ちが分かりました(笑い)」と悲観する様子はまったくない。2予の深谷は内をすくって番手を取り切る動きを見せたが、それは仕上がりに自信がないからだろう。吉田と深谷がたたき合ったところを、河端が一気のまくりで圧倒する。(3)から2、3着は(1)(2)(5)(6)(7)(9)。