地元の浅井康太、坂口晃輔、柴崎淳、谷口遼平らが遠征勢を迎え撃つ。直前のG1寛仁親王牌の浅井は、最終日こそ山口拳矢とワンツーを決めて有終の美を飾ったが、シリーズを通しての存在感はイマイチだった。地元戦を勝って競輪祭につなげたい。

先の防府G3は清水裕友が前人未到の地元4連覇で幕を閉じた。浅井も四日市G3で3連覇の実績を持つ。超一流の条件は地元記念に強いこと。「地元3割増し」という格言が競輪界にある。なぜ強くなるのかは分からない。私も全力で地元記念に向かったが優勝は1度で「3割減」といった感じか。気迫だけなら10連覇はできた。あ、山田裕仁がいたから5連覇かな…。

いずれにしても清水が優勝できたのは、場内の声援、清水を勝たせなきゃならないと思う周りの気持ちなど、いろんな要素が絡まったのだと思う。単騎選手が絡みにいかなかったことも大きい。位置にこだわる諸橋愛が行かなかったのは、防府は数あるG3のうちのひとつであり、清水らの気迫と比べて、そこまでではなかったからだ。

ヤマコウは浅井康太を目標にする坂口晃輔に期待
ヤマコウは浅井康太を目標にする坂口晃輔に期待

地元の浅井はともかく、坂口も周りから認められる選手となった。番手を回った時のブロックや、位置を作って自力選手を迎え入れる動きなどは「坂口ならでは」と思ってもらえるだろう。特選は黒沢征治の先行が有力だが、地元の浅井もまずは中団を狙い、駄目ならカマシも考えているはずなので、坂口にもチャンスはあると思う。(日刊スポーツ評論家)