静岡GP出場を決める最後の戦いが始まった。今年は新型コロナ対策として、前検日の取材が検車場ではなくバンク中央のアリーナで行われた。解放感もあって選手の表情が明るく見えたのは良かった。今年最後のG1、どんな結末が待っているのだろうか。

ヤマコウは地元ガールズGP出場へ正念場の鈴木美教に注目
ヤマコウは地元ガールズGP出場へ正念場の鈴木美教に注目

ガールズGPトライアルも同時開催。高木真備は中ゼロ日の開催になった豊橋ミッドナイトで優勝して、選考賞金ランキング4位に浮上した。7位の鈴木美教は瀬戸際に追い込まれた。

私は彼女の強気なレース運びが好きだ。逃げても普通開催では通用するが、トップ選手が集まる開催では苦しい。鈴木は「何でもできるから(上位戦では)堅くレースを運び過ぎていたことに気付いた。今はレベルが上がって、前半と後半のタイムがエグい」ので、勝機を逃すと後方に置かれてしまう。だから、自分の力で展開に左右されず勝機をつかみたいのだろう。

鈴木がジカに好位を狙えば、かなり高い可能性で取り切ると思う。しかし、上位戦となると誰が先行するのか分からないリスクもある。それならば、先行も視野に入れて取り組んだ方が、さらに強くなれると思ったはずだ。「とにかく自信をつけたい」と言う彼女の“とりで”はヨコである。タテ足を重視しつつ、鈴木の魅力も消さないでほしい。(日刊スポーツ評論家)

ヤマコウの予想印
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