2日目も風が強く選手を悩ませた。2予9Rは今場所最強中部ライン、竹内雄作ー吉田敏洋ー金子貴志が主導権。竹内は駆けるタイミングが早かったので8着に沈んだ。

勝利者インタビューで敏洋が「後ろに金子さんがいたので雄作もプレッシャーがあったと思う」と答えていたが「吉田くん、君からのプレッシャーが8割だったよ」と言いたい。

敏洋は雄作をかわして1着。金子も4着で地元2人は準決に乗った。しかし、これが決勝なら分かるが、2予でこのレースをするところに弱小中部軍団の層の薄さを感じた。


ヤマコウは準決10Rの吉田敏洋に期待
ヤマコウは準決10Rの吉田敏洋に期待

準決10Rは皿屋豊が先行しそうなメンバーだ。ライン3車も好材料。ただ、車券的には分かりやすくていいかもしれないが、私はプロ車券師でも何でもない競輪選手OBなので、番手まくりで皿屋が犠牲になるレースは見たくない。

中部再建に必要なのは、まず「個の力」を上げること。それをしない限り、結束力の強い関東地区や、個の力が強い中四国勢には勝てない。決勝で2予9Rのようなレースをして、勝者を出すことがベストだ。

10Rは1番車に敏洋が入ったので前中団がいい。(自力選手が)切って、切って皿屋の出番。その時に流せば、皿屋は先行するふりをして3番手に入るレースができる。失敗した時のリスクは大きいが、成功すれば皿屋も決勝に乗り、有利に戦える。それができなければ皿屋を失い、番手まくりの敏洋の上を原田研太朗がまくり、中部勢は惨敗する。

リスクを取る走りができるかどうかで、中部再建の道が開けると思う。(日刊スポーツ評論家)