ガールズケイリンが始まって11年、やっとここまでたどり着いた。

これまでは、ガールズケイリンフェスティバルなどでトーナメント戦はあったが、勝ってもガールズグランプリ出場が確約されているわけではなかった。ガールズ第2章に期待したい。

ヤマコウは進境著しい坂口楓華に期待
ヤマコウは進境著しい坂口楓華に期待

◆9R:西日本予選 地元近畿を代表する2枚看板が、柳原真緒と坂口楓華だ。ともに市田佳寿浩(引退)に師事してレースに打ち込んでいる。

昨年末、平塚のGPシリーズで市田が「最近、僕のところに練習しにきた選手がいます。名前は明かせませんが、時期が来れば分かると思います」と意味深に話していた。彼はお酒に酔うと冗舌になり、どこまでが本当で、どこまでが笑い話なのか分からないので、話半分で聞いていた。

それが坂口だと、先日のG1日本選手権で教えてもらった。ちょうど連勝で話題になっていた時だ。「坂口なら別にあの時に教えてくれても良かったやろ!」とふざけて言ったが、市田の実直な性格が良しとしなかったのだろう。

坂口がちょうど市田に師事し始めた頃、柳原がガールズGPを優勝した。彼女が刺激を受けたことは容易に想像が付く。

指導を受けてすぐに結果が出る甘い世界ではない。しかし、彼女は小学3年生の頃から自転車競技をしていたので、軸がしっかりとできている。軸がブレた駒は早く回らないが、ブレない駒は回り続ける。その土壌ができていたのだろう。

このレースでは、最終ホームで児玉より前にいるのが理想だ。児玉より先に仕掛ける展開だと、チャンスが広がる。成長した彼女のレースが楽しみだ。(日刊スポーツ評論家)

◆ヤマコウの印 ◎坂口楓華 ○小林優香 ▲尾方真生 ☆ 野口諭実可 △日野未来