完全復活と言っていいだろう。予選10Rは、坂本貴史(27=青森)が快速まくりで制した。

 上がり13秒9は初日の1番時計。「ずっと練習はしていたので結果が出ればと思っていた」と、静かに手応えを口にした。地元八戸は今や輪界の「虎の穴」だ。107期ルーキーチャンプ新山響平をはじめ、坂本勉を師に持つ一門にはS級の機動型がズラリ。今開催参加中の永沢剛も八戸が練習拠点だ。坂本は「地元での練習が充実している。弟弟子はみんなS級に上がったし、修練できている」と好調の秘訣(ひけつ)を明かしていた。

 大宮はA級以来、7年ぶりの出走。「久々に走ったけど、走りやすかった」と好感触も得た。今年1月、小倉でのミッドナイトエボリューションで優勝があるが、S級シリーズでのVは昨年5月いわき平までさかのぼる。輪界のサラブレッドがようやく長いトンネルを抜け出した。