SG平和島グランプリ開幕直前コラムの2回目は、初のトップ18入りを果たした、ボート界NO・1のエンターテイナー西山貴浩(33=福岡)にスポットを当てる。口を開けば必ず笑いを取るのが西山。しかし、ボートレースに対しては、真摯(しんし)にベストを追い求めていた。

【注目選手(下)】

「充実した1年でした」。西山はそう今年を振り返った。SGは皆勤出場、9月には徳山で念願のG1タイトルを手中にした。そして、目標としていたSGグランプリ初出場をつかんだ。賞金18位入りへ、ペラの調整ゲージ作りに励み、「ほとんど家に帰らず、嫁さんにすごく迷惑をかけた」と話した。決して笑いを取るばかりではない。ボートレースに対しての努力が結実した1年だった。本当に西山の周りは、人の輪と笑いが絶えない。調子が良かろうが悪かろうが、必ず周囲を和やかな雰囲気にさせてくれる。それでいて、繊細な心配りもできる男だ。だからこそ、人も集まってくる。

さあ、初のGP舞台に臨む。「初めてのことなので意気込みも何もないけど、力いっぱいやってチャンスを生かしたい」。その意気や良し。続けて「出るからには優勝…と言いたいところですけど、みんなそこを狙ってると思うんで、僕は2着(準優勝)狙いで頑張ります!」。最高の笑い、いや優勝を取ってよ。【中川純】

※明日は水面特徴と注目エンジン

◆西山貴浩(にしやま・たかひろ) 1987年(昭62)5月15日、福岡県生まれ。ボート97期生として05年11月、若松でデビュー。同年12月、大村で初勝利を挙げた。今年9月、徳山ダイヤモンドカップでG1初制覇。168センチ、53キロ。血液型A。