準決5Rは、佐々木吉徳(33=秋田)の走りがファンの胸を打った。

東北地区の後輩・板垣昴に付けられる選択肢を蹴っての単騎勝負。にもかかわらず、前団ペースが緩んだところで先行策に出た。佐々木を追った板垣に番手から出られても2着に粘った。

「別線になった板垣君とは当然作戦もなし。だから、番手まくりを打たれても何も思わない。自分がやるべきことはやれましたから」とサバサバ。

復調の要因は、同郷の守沢太志の存在が大きい。「今は伊豆で一緒の練習メニューをやらせてもらっている。1年がかりでフォームを改造して、ようやく成果が出てきたんです」。

力強いペダリングは、練習のたまもの。決勝7Rも単騎戦だが、必ず1度は見せ場を作る。