日刊スポーツ新聞社制定「第35回ボートレース年間三賞」の各賞受賞者が決まった。昨年10月に惜しまれつつ引退したレジェンド、今村豊氏(59)に、ボート界への多大なる功績をたたえ特別賞が贈られる。

「ありがとうございます」。今村氏に特別賞を伝えると、現役当時と変わらない快活な口調が返ってきた。昨年10月、デビュー水面である徳山のGIレースを最後に引退。誰もが「まだやれる」と思っている中での発表だった。40年近い選手生活は、常にトップランカーとして活躍してきた。SG7冠、GI48度を含む通算142度の優勝、通算2880勝。記録を上げれば、きりがない。それ以上に愛されたのが、人柄の良さ。ファンも関係者も魅了された。これからは解説などで「恩返しをしていきたい」。その笑顔はまだ見られる。【中川 純】

◆特別賞 今村氏は40年近い選手生活で、SG7冠を含む通算142度の優勝など数々の金字塔を打ち立てた。また、その人柄からファン、関係者にも慕われ、ボート界に大きく貢献。その功績をたたえ、特別賞が贈られることになった。

◆今村豊(いまむら・ゆたか) 1961年(昭36)6月22日、山口・山陽小野田市生まれ。81年、ボート48期生として徳山でデビューし初戦で初勝利。初優勝は82年4月の蒲郡一般戦。GIは同年7月の丸亀周年を初優出で、SGは84年の浜名湖笹川賞(オールスター)で初優勝した。162センチ、50キロ。血液型はA。