日刊スポーツ新聞社制定「第35回ボートレース年間三賞」の各賞受賞者が決まった。女子の特別賞は昨年末にクイーンズクライマックスでGI初制覇を飾った平高奈菜(33=香川)が初受賞となった。

受賞の報に接した瞬間、平高奈菜は「お世話になった加藤さんが生きているうちに、取りたかった…」と唇をかんだ。日刊スポーツの記者として平高と接した加藤孝正氏は16年2月に逝去。若かりし平高を励まし続けた存在に対し、感謝の言葉があふれ出た。女王となった今、見据えるのはSGタイトル。「それは女子の悲願。でも女子力という言葉はきらい。普通に勝ちたい。男子に勝つためには整備力も必要だと思うけど、もっとターンの技術を磨きたい」。胸の内をそっと天国へつぶやくように言葉を紡いだ。【芹沢 誠】

◆特別賞 女子は平高が浜名湖クイーンズクライマックスを初優勝。賞金女王に躍り出て、文句なしの初受賞が決まった。

◆平高奈菜(ひらたか・なな)1987年(昭62)7月7日、愛媛県生まれ。07年5月に100期生として丸亀でデビュー。10年9月津一般戦でデビュー初優勝。20年12月の浜名湖クイーンズクライマックスでGI初優勝。通算23度のV。160センチ、44キロ、血液型B。