日刊スポーツ新聞社制定「第35回ボートレース年間三賞」の各賞受賞者が決まった。技能賞は毒島誠(37=群馬)が2年連続受賞した。

毒島誠は前回に続く、2年連続の技能賞に選ばれた。「本当ですか? うれしい〜。1年間の成果というか、1走1走を積み重ねたポイントだと思うので、この表彰は名誉ですよ」。こう驚きつつも率直に喜びを表した。日刊式の年間ポイントは峰竜太に次ぐ2位。3位の寺田祥をわずか7ポイント上回った。高いターン技術や勝負度胸で結果を積み上げた。

20年は波のある1年だった。4月にGI多摩川周年を制しながら梅雨前から秋にかけて不振に陥った。「かなり苦戦しました。エンジンを思うように出せなかった」。しかし、攻めのスタイルは変えず、9月下旬にやっと復調の兆しをつかんだ。「我慢しながらも保守的にはいかなかった。プロペラ調整の悪かった部分とかをリカバリーできました。いい経験でした」。10月の平和島周年で5年ぶりにフライングを切ったが、想定以上に舟足が仕上がったことが原因。あえて悲観せずに、11月GI桐生周年、SGチャレンジカップ(蒲郡)制覇へつなげた。

21年の目標は、ただ1つ。「グランプリを勝つこと。でも地に足つけて1走1走頑張ります」。8度目のGP出場、できれば今年も選出上位で頂上決戦を迎え、悲願のVへ全力を注ぐ。【窪寺伸行】

◆技能賞 グランプリを殊勲賞ポイント2位で迎えた毒島はファイナル進出を逃し、峰以外が優勝すると3位に落ちてしまう、結果待ちの状態だった。しかし、峰がしっかり勝ち、2着の寺田に追い上げられたが、小差で毒島が2位をキープ。2年連続の受賞が決まった。

◆毒島誠(ぶすじま・まこと)1984年(昭59)1月8日、群馬県桐生市生まれ。92期生として03年5月の桐生でデビュー。06年9月の鳴門で初優勝。10年1月の浜名湖新鋭王座などGI優勝11度。SGはメモリアル3度、19年児島ダービーなど7冠。通算優勝58度。162センチ、53キロ。血液型B。