日刊スポーツ新聞社制定「第34回競輪年間三賞」は、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、表彰式を取りやめた。そこで、日刊スポーツ評論家でおなじみの「ミスター競輪」中野浩一氏がリモート取材で、殊勲賞の脇本雄太(31=福井)とガールズ最優秀選手賞の児玉碧衣(25=福岡)に受賞インタビューを実施。敢闘賞の和田健太郎(39=千葉)技能賞の松浦悠士(30=広島)も、喜びのメッセージを届けてくれた。

和田健太郎は「なかなか賞をいただくことが少ない中でこういう賞をいただけて、ものすごくうれしいです」と素直に喜びを表現した。ただ、昨年一番の思い出のレースを聞かれると、意外にもGPではなく「競輪祭の準決ですね」。賞金で初のGP出走を争うという究極の状況下で、郡司浩平の中団まくりに付け、別線のブロックをしのいで2着に入ったレースを挙げた。確かにこれが実質的にGP出走を決定づけた一戦であり、後の歓喜の日本一につながる大一番だった。

1年間白いユニホームで戦うことについては「(1月)和歌山(G3)で、周りの見る目が変わって求められるものも高くなったことは感じた。ただ、プレッシャーは大きくなったが、最低限のことはできていると思う」と順応していることを強調する。最後は「今年もできるだけ車券に貢献したい」と、ファン思いの和田らしく締めくくった。