日刊スポーツ新聞社制定「第34回競輪年間三賞」は、新型コロナウイルス感染拡大の状況を鑑み、表彰式を取りやめた。そこで、日刊スポーツ評論家でおなじみの「ミスター競輪」中野浩一氏がリモート取材で、殊勲賞の脇本雄太(31=福井)とガールズ最優秀選手賞の児玉碧衣(25=福岡)に受賞インタビューを実施。敢闘賞の和田健太郎(39=千葉)技能賞の松浦悠士(30=広島)も、喜びのメッセージを届けてくれた。

中野 脇本君、おめでとうございます! 殊勲賞ですからね、一番いい賞。

脇本 日刊三賞は前も受賞(18年敢闘賞)させてもらったが(表彰式に)参加していないので、実感がないですね。世界選の時期で忙しかったので、欠席させてもらいました。

中野 表彰は励みになるんじゃない?

脇本 表彰されるのは光栄なこと。その期待に応えないといけないという気持ちは、強く持っていきたいと思います。

中野 昨年はそんなにたくさん走っていないよね? 全部で25走。一番印象に残ったレースは?

脇本 完全優勝できた高松宮記念杯の決勝です。コロナの影響で東京五輪が延期になって、日本の競輪に戻って1場所目のレースだったので気持ちが入っていた。出るからには優勝する。それが実現できたことが一番印象に残っています。

中野 連日、強烈な強さだった。グランプリがほぼ決定したから、気分的にも楽になる。

脇本 GPに出るのは「当たり前」と思われてしまっているので(苦笑い)。その期待に応えるということと、競輪をしっかり盛り上げるという気持ちを持っていました。

中野 今年に限っては、五輪で勝てば、GPの出場がOKですからね。

脇本 一番理想の(GP)出場の仕方かな、と思っています。

中野 今年の抱負を。

脇本 まずは、延期になった五輪でケイリンの金メダルを取る。その後、GPを優勝できるようにしたいと思っています。