第12Rで優勝戦が行われ、鈴木圭一郎(26=浜松)が圧勝した。

優勝は通算48度目、SGは19年全日本選抜以来9度目の制覇となった。2着は青山周平、3着は黒川京介だった。

朝から雨が降ったりやんだりの天候で、ぬれた湿走路。不安定なコンディションで、10メートルオープン戦が行われた。8車並びの中、5枠の女子レーサー佐藤摩弥がトップスタートを切り、主導権を奪った。ラインの内側ぎりぎりを走って逃げ態勢を築いたが、鈴木は冷静に追い上げて、2周バックで2番手に進出。佐藤を猛追した。4周2角で外に迫り、ハイライトは4周3角だった。先行する佐藤に対して、外から力強くまくって逆転。あとは後続を突き放した。

2着争いは青山が内々を回り、黒川を7周バックでかわして2着に浮上。3着は黒川が入った。

勝った鈴木は「すごいうれしいです。(SGは)ちょっと、なかなか取れそうで取れなくて、優出もうまくいかず、今年取れて良かったです」と話した。

今回は史上初めて、女子レーサー2人がファイナルに進出して注目された。佐藤と岡谷美由紀が女子初のSG制覇の快挙に挑んだが、佐藤は4着、岡谷は8着に終わった。

今節は準決勝戦に女子が初めて3人(佐藤、岡谷、片野利沙)進出、決勝戦には佐藤と岡谷が勝ち上がり、オートレースの歴史としては初の出来事だったが、ファイナルはライバルたちの壁が厚かった。

 

払戻金は2連単(7)-(8)280円、3連単は(7)(8)(4)840円。

(注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)

 

◆オートレースとは 8車立てで、1周500メートルを6周(ビッグレースでは8、10周の時も)行う。全国5カ所にレース場がある。群馬・伊勢崎、埼玉・川口、静岡・浜松、山口・山陽、福岡・飯塚で開催される。選手の技量の差によってハンディ(10メートル単位で最大110メートルまで)が定められている。競走車は左回りコースに合わせて車を倒した時にハンドルが平行になるように取り付けられている。エンジンはオートレース専用に開発されたスズキ製の排気量600CC2気筒。ブレーキは追突事故防止のため付いていない。選手は元アイドルの森且行や元ロードレース世界チャンピオンの青木治親、ロードレース出身の青山周平らがいる。20年の獲得賞金NO・1は青山で8889万4055円。