水面悪化のため安定板使用2周戦で第12Rで優勝戦が行われた。

1枠大池佑来(34=東京)がコンマ03のトップスタートで優勝、3度目の挑戦で、うれしいG1初優勝を飾った。2着は秋山直之、3着は赤岩善生。連覇を狙った西山貴浩は4着に終わった。

最終日は水面状況が悪い波水面。波高が25~30センチと高かった。終日、風の吹き方によっては最終レースまで開催できるか気をもむような展開になった。当の本人は「その分、気が紛れたかも。むしろ準優勝戦の方が緊張しました」と、さすが江戸川を走り慣れた当地巧者だけにけろりとしたもの。準優12R、そして優勝戦も見事に逃げて、初のG1タイトルを獲得した。

2019年1月。当地63周年記念最終日にアクシデントに巻き込まれ左手を骨折する重傷を負い、約4カ月ほど戦線を離脱したことがあった。「あの時、(同じ東京支部の)若林将さんが優勝したんですよね。自分はそれを(搬送先の)病院で見ていました」。そんな苦しい時から、およそ2年と9カ月。今度はその江戸川周年で待望の記念ウイナーになった。「江戸川は初優勝、そして地元地区スター候補にも選んで頂き、今年はSGメモリアルにも出場させて頂いた。そのため、ここのG1、G2で結果を残したいと思っていた」。その思いが見事、実った。

表彰式では「まだ実感がなくて、ふわふわしてます」と話したが、レース後の水神祭では地元勢や同期の片岡雅裕らから水面に投げられ、満面の笑みを見せて喜んだ。

今後の目標は「これでSG(クラシック)の権利を取れたし、もう一つ上で存在感を出していければ」と話した。波水面を苦にしない果敢なターンを武器に、今後はSG戦線での活躍を大いに期待したい。