ファン投票1位、2万1176票の声援が守屋美穂(33=岡山)の背中を後押しした。

4カドからコンマ11のトップスタート。「様子を見た」とフルダッシュではなかったが、「3(長嶋万記)が遅れたら行こうと思っていた」と思い切りのいい判断が功を奏し、大本命1枠の田口節子ものみ込んだ。

レース後、涙を浮かべるシーンがあった。「準優が緊張して、優出したらホッとして。また、優勝戦は緊張して。今節はふがいないレースもあったので…」。応援してくれるファンのために期待に応えないといけない。いつのまにか自分自身にプレッシャーが、のしかかっていた。「結果が残せたし、レースは100点です」。そう言い切った守屋の表情は、いつもの笑顔に戻った。

来月には大村SGクラシックに参戦予定。女子トップレーサーの1人として、大舞台での活躍が期待される。「もっと地力を付けてターンの技術を上げていきたい。目の前のレースに集中して、応援してくれる方のために恩返しをしたいです。これからも見ていてください」。応援したくなってしまうかわいさと、ギャップのある豪快なレース。これが愛される最大の魅力なのかもしれない。