日刊スポーツ新聞社制定「第35回オートレース年間三賞」の表彰式は、今年も新型コロナウイルス感染症対策の影響で中止となった。4年ぶり4度目の殊勲賞となった鈴木圭一郎(28=浜松)は、リモートインタビューで喜びを語った。

    ◇    ◇    ◇

鈴木圭一郎は4度目の殊勲賞(MVP)を受賞した。SGはオールスター、SS王座決定戦の2冠と年間賞金王、最多勝利(91勝)が高く評価された。

鈴木 SS王座決定戦は、スタートであのメンバーであれだけ突き抜けられたらすごいと思います。オールスターも、(SS王座)優勝戦もトップスタート? 雨のスタートは最近、勉強して、自信を持って切れるようになってきた。

スタート力の向上が大きな支えとなった。昨年を振り返ると「SG2度、G2が1度の優勝。G1は勝ってなかったから、意識してしまった。レース中は冷静過ぎるくらい、冷静でしたけど…」。意外だが、22年はG1勝ちを飾れなかったことを悔やんだ。

今年の抱負は「事故ゼロで終われるように。でも、ギリギリを攻めないとつまらないレースになる…。難しいですよね」。クリーンな走りで頂点を目指す。

日刊スポーツの読者に向けては「(東京、西部版で)毎月15日付で連載コラムを書かせて頂いているのでそちらも見て頂けたら…」と恒例のフレーズで購読を呼びかけ、最後は粋なメッセージをくれた。「また、殊勲賞をいただけるようなレースを目指していくので、今年も応援よろしくお願いします。本当なら殊勲賞のもう1つ上を作ってほしいですね。殊勲賞をいくつか集めたら、頂けるようなものを。そういうのを作って頂けたら目立つので。自分の中では、それを目指して『スーパー殊勲賞』を作ってもらえるよう頑張ります」と笑顔で締めた。

◆日刊スポーツ新聞社高田誠代表取締役社長 オートレース三賞が35回目を迎えることができたのは、JKAをはじめ関係者のご協力のおかげです。受賞された4選手には心からお祝い申し上げます。永遠のライバル、鈴木選手と青山選手は今年もファンに語り継がれる名勝負を、女子として2人目の敢闘賞を獲得した新井選手にはさらなる飛躍を、女子第一人者の佐藤選手にはSG戦線での活躍を期待しています。

◆オート三賞とは 88年(昭63)に創設された。1年間(1~12月)に活躍した選手を表彰する。表彰対象は原則としてSGの優勝者で、他にさまざまな記録が考慮される。JKAが協賛。受賞者には賞金と表彰状が贈られる。年間三賞はボートレース、競輪も制定されている。

【殊勲賞】SGの優勝者が対象。SGを複数回優勝するなど、最も顕著な活躍を見せた選手。その年のMVP。

【敢闘賞】原則としてデビュー5年未満の選手。優勝回数などを総合的に勘案して選出。

【技能賞】優勝レース、優勝回数、優出回数など、その年の成績を総合的に勘案して選出。

【女子特別賞】優勝回数、優出回数をはじめ、混合戦で活躍した選手を選出。