最終日は12Rで優勝戦が争われ、片岡雅裕(37=香川)が高知・中村高野球部では県大会ベスト8で、たどり着けなかった甲子園の頂点を、ボートレースで実現した。高知代表として5年連続出場し、待望のG2制覇。ウイニングランで「マー君、マー君」の大声援に思わず目尻が下がった。

思い描いていたレースができた。4カドからコンマ06の全速スタートで攻め込むと、抵抗するイン関浩哉を見て素早く差しにスイッチし先頭に立った。続く2M、関の強烈な差し返しを辛うじてこらえ、てっぺんに立った。「中高と野球を続けて、甲子園の名前のついた大会を勝ててうれしい」と笑顔、笑顔。表彰式ではファンと一緒にレースVTRを心から楽しんだ。

昨年8月のメモリアルでSG初制覇を果たした以降は“燃え尽き症候群”に陥った。ただ「大好きなサーフィンの季節で徐々に気持ちがよみがえってきた。やっぱり夏が好きだから」。今大会を勝ってSG、G1、G2、G3、一般戦とすべてのカテゴリーを完全制覇。「サイクルヒットですね」と笑った。次走は児島のSGオーシャンカップ。「年末(グランプリ出場)を狙って頑張ります」と素朴な笑顔でレース場を後にした。