年末のSGグランプリ出場への道筋が確かに見えてきた。
G1復帰戦だった山口剛(41=広島)が、3コースから鋭角なまくり差しを届かせて10度目のG1制覇。今年は6度目、通算52度目の優勝を飾った。1枠でG1初制覇を狙った青木玄太は悔しい2着。差した峰竜太が3着に入った。
狙い済ましたターンが完璧に決まった。「優勝するにはあれしかなかった。100点のターンができたと思う」と満足感をにじませた。コンマ08のスタートにも「自信を持って行けた」と振り返った。ゴールでは右手で何度もガッツポーズ。表彰式では「めちゃくちゃうれしいです」と喜び、多くのゲストの拍手、歓声を浴びた。
昨年のグランプリTR2ndで痛恨のフライング。今年はSG4節、G1・G2に3カ月間、出走できない時期があったが、7月G2と今回の優勝で賞金は23位まで浮上した。「ペナルティーで出遅れてるので、1走1走、積み上げて、またグランプリに乗りたい。(この後)全部取るくらいの気持ちで」。広島の勝負師が、確かな決意を胸に、さらなる猛チャージをかける。