競輪界の25年総決算のレース「KEIRINグランプリ2025」が、平塚競輪場で開催される。大阪関西万博で盛り上がった25年。最後は鉄壁近畿カルテットが締めくくる。最終的な並びの結論は寺崎浩平-脇本雄太-古性優作-南修二の4車連係で落ち着いた。けがからの復帰戦となる経験豊富な脇本雄太(36=福井)に注目だ。

   ◇   ◇   ◇

けがの具合、約2カ月ぶりのレース…。万全ではない脇本雄太だが、近畿の絆があれば問題ない。先延ばしにした並びの答えは、優勝に一番近い寺崎浩平の番手。4人の意思が合致し「ラインの力は出せると思う」と盤石の布陣を敷く。近畿、そして競輪界を引っ張ってきた男に、再びGP制覇のチャンスが到来した。

10月のG1寛仁親王牌準決当日。ウオームアップ中に転倒し、左ひじ関節脱臼骨折の重傷を負った。それ以来の実戦。それが何だ。「ピーキングを作ることには慣れている」。そう、この男は場数が違う。2度の五輪出場。今大会最多となる7度目のGP出場と、大舞台での経験値は圧倒的だ。「日に日に緊張感が増している」。大一番を翌日に控え戦闘モードに入った。

2月の全日本選抜優勝で、史上初めて6つのG1とGPを完全制覇し「グランプリスラム」の新語を生んだ。その歴史のほとんどが、ラインの先頭で戦った。だが今年のG12冠は、どちらも寺崎浩平の番手だった。自力が身上の脇本が、納得して前を任せる。そこに近畿の成長がある。「後輩が育ってきた。自分の努力が実を結んできたのかな」。近畿をけん引してきた自負がある。それは周りが見ても同じ。だからこそV最短の位置が与えられる。

脇本はこうも話す。「近畿王国はまだ完成ではない」と。4人でGP出場がゴールではない。「近畿の結束力を見せたい。もちろん自分が勝つのを望むが、ラインで決まるように」。優勝だけでなく、近畿で上位独占。それこそが、他地区を震え上がらせる大国構築への仕上げだ。【川村恵太】