日本での経験を母国に伝える。川崎フロンターレを退団したタイ代表MFチャナティップ(29)が25日、神奈川・川崎市のAnkerフロンタウン生田で送別会に出席し、日本での思い出を語った。
「タイの至宝」と称されるチャナティップは、日本でプレーすることが長年の夢だったという。コンサドーレ札幌と合わせて7シーズンプレー。
「タイに持ち帰りたいのは、(Jリーガーの)プロフェッショナルな部分。タイの若い選手に経験したことを全て伝えて、タイのサッカーの底上げができるように頑張りたいと思います」と母国に還元するつもりだ。
移籍の経緯については「サッカー選手である以上プレーすることが仕事。輝ける瞬間が限られる中、自分の価値を高めたい。それが移籍の決め手となった」と説明。鬼木達監督からは「チャナが笑顔でサッカーする姿が見たい。チャナは自信を持ってプレーすれば誰にも負けない」と声をかけられたという。
日本で過ごした時間を「遠くに来すぎた。言葉が出ない」と振り返りつつ、最も印象深いことは「Jリーガーになれたことかな」と感慨深そうに話した。
川崎F退団後は、母国タイ1部の強豪BGパトゥムに移籍する。ACLや、タイ代表として川崎Fや札幌、日本代表と戦う可能性もあるが、「面白そうですね」とニヤリ。「ほほ笑みの国」からやってきたテクニシャンは、その明るい人柄や人懐っこさで、多くのサポーターに愛された。
この日も、日曜夜にもかかわらず、350人のファンが集まった。自身が日本にもたらした事を問われると「日本はストレス社会と聞いている。日本にチャナの笑顔を持ってきました」とちゃめっ気たっぷりに答えた。
18年に東南アジア出身選手としてJリーグベストイレブンに初めて選出されるなど、タイ人Jリーガーのパイオニア的存在になった。Jリーグのブランドを東南アジア諸国に広める旗頭になった点でもその存在価値は高い。
「7シーズンプレーしたので、仲間、チームメートも多い。チャナに力になれることがあれば声かけてほしい」
今後も日本とタイの架け橋になり続ける。【佐藤成】




