ブルガリア1部ベロエ・スタラザゴラに所属する元日本代表MF加藤恒平(28)が7日、羽田空港に帰国し、代表復帰への思いを語った。

 5月にキリンチャレンジ杯シリア戦とW杯アジア最終予選イラク戦に臨む日本代表に初選出されたが、試合に出場することはなく、その後は招集されていない。それでも「もういちど代表に入って、呼ばれた時には試合に出たいという強い気持ちはあります」と思いを明かした。「代表に行ってみて、あらためて自分のやるべきことであったり、課題がハッキリした。まずは今いる場所で何ができるかということが大事だと思うので、その結果、代表に呼ばれればすごくいいことですし、しっかり目の前のことをやっていくだけだと思います」と話した。

 代表合宿でハリルホジッチ監督らからかけられた言葉も胸に刻んでいる。「攻撃のところもそうですけど、全体的なレベルアップが必要だということで。もちろんプレーするリーグもそうですけど、自分自身のプレーもそう。全てのレベルをもっともっと上に引き上げていかないといけないということを言われました」。

 所属クラブではコンスタントに出場機会をつかんでおり、中心選手として活躍。サプライズ招集から約半年が経ったが「今いるところで(代表との)差をどれだけ埋められるか意識した半年間でした。(クラブの)監督も新しくなって、戦術的に細かい監督なので新しいことを学べた有意義な半年でもあった」と充実感もにじませた。

 さらなるステップアップへ向け、今冬での移籍もにらんでいる。「この冬でもしチャンスがあれば、それが自分にとっていい選択肢であれば動きたいなと思っています」と明かし、「できればヨーロッパでというのはありますけど、自分にとって成長できそうな場所であったり、クラブのビジョンであったり、そういうところが合致すればというところはありますね」と国内外で移籍先を模索中だ。

 リーグは2月下旬まで約2カ月間の中断期間に入る。中断前の試合が1試合残っていたが、累積警告で出場停止となっていたため、早期帰国を許可された。つかの間の日本滞在となるが、日本代表復帰へ向け、気持ちに緩みはない。「特にオフと言ってもオフにしたことがあまりないので、今まで通りトレーニングを続けます。立場的には休んでいる暇もないので。今日からトレーニングをスタートして頑張ります」と力を込めた。

 5月以降も日本代表の試合はインターネットなどを駆使してしっかりとチェックしている。11月の欧州遠征でブラジルやベルギーと戦うチームメートたちの姿に刺激を受けた。「僕から言えることは何もないですけど、単純にあの舞台に僕も行きたかったなと。行ったらどれぐらいできるのかなと自分の中でイメージしながらやっていました。トップの選手ばかりなので、そこにもう1度呼ばれるようにということで見ていました」。

 まだ何も終わってはいない。逆転でのW杯メンバー入りへ、まずは来年3月の国際親善試合での代表復帰を目指す。