ハリルのエールだ。日本代表のバヒド・ハリルホジッチ元監督(66)が、自身が原告となった訴訟の第1回口頭弁論が行われた27日、森保一新監督(49)を後押しする? メッセージを発信した。

 代理人の弁護士に「監督に任命されたことを心よりうれしく思います。素晴らしい日本のチームのため、十分に独立した立場でその任務を全うできること、及び代表監督として、協会あるいはその代表から最低限の敬意をもって接せられることを願っています。森保さんに対しては、今後のご成功を心より祈っています」という言葉を託した。

 晴れの門出を祝うメッセージが東京地裁に隣接するビルで、弁護士によって読み上げられるという異例の展開。協会をチクリとやるような部分もあるが、バカンスを終え元気だという元指揮官が同じ立場で重責を担う森保監督を応援する気持ちにうそはない。

 ハリル体制だった昨年11月の欧州遠征中、オリンピック代表監督に就任したばかりの森保氏が、強行軍で現地入りして練習と国際親善試合を視察し学んだ。この時は「日本のトップであるA代表の試合、練習をまず自分が見て、今後の育成年代の指導に生かしたい」と話していた。元指揮官も、この積極的な学ぶ姿勢を認めていたとされる。いつ、どんな時も言わずにいられない元指揮官の、優しい部分がコメントに盛り込まれていた。