なでしこジャパン(女子日本代表、FIFAランク13位)のアジア3連覇はならなかった。中国(同19位)との準決勝で延長を終えて2-2からのPK戦で3-4と敗れた。FW植木理子(22=日テレ東京V)のゴールで2度リードするも勝ちきれず。9大会連続出場が決まっている23年W杯オーストラリア・ニュージーランド大会へ課題が残った。

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歓喜に沸く中国の傍らで、なでしこジャパンのアジア3連覇への戦いは幕を閉じた。池田太監督(51)は「この敗戦からしっかり学びを受けないといけない」と受け止めた。前半26分にFW植木が先制点を奪うも、後半の立ち上がりを突かれ同点。延長戦でも前半13分に再び植木がゴールを決めたが、今度は終了間際の後半14分に追いつかれた。

PK戦の末の敗戦。主将のDF熊谷紗希は危機感を口にした。「正直ふがいなさしかない。今日の中国に自分たちが勝てないようでは世界で勝つにはほど遠いと正直思う。これから世界で戦うために今のままではいけない」。10月に新体制が発足し初の国際大会。準備期間も短く、これからチームは成熟していくはずだ。

指揮官が挙げた課題は、ゲームコントロールと決定力。ボール支配率67%と圧倒しながら、守り切る時間帯に徹底できず。22本のシュートを放ったが、枠内は6本だった。22歳の植木ら新戦力の台頭を明るい材料に、23年W杯へ向けて鍛錬の道を歩む。【磯綾乃】