フランス紙レキップは5日、4-1で勝ったフランス1部リーグ第32節のクレルモン戦で1ゴール1アシストを記録し、チームの全得点に絡んだモナコの日本代表MF南野拓実(29)と、2ゴール1アシストをマークした元フランス代表MFウィサム・ベンヤデル(33)の2人を「猛烈コンビ」とし、その連係を評価した。南野とベンヤデルはともにチーム最高の8点と採点された。

同紙は「モナコ(2位)はリーグ・アンの上位4位で終わることは確実となった。6季ぶりの欧州チャンピオンズリーグ(CL)1次リーグ復帰を実現しようとしている」とし、「南野とベンヤデルは他の選手たちより格上だった」と伝えた。

「南野は相手GKディアウが触れることのできなかったゴール右上隅の美しいシュートで彼のチームを解放した。彼はエンボロのゴールをパーフェクトに仲介し、そのあとモナコのキャプテン、ベンヤデルの2ゴールの起点になった。この日本人は4ゴールに絡む決定的な仕事をした。また、ベンヤデルは2ゴールを決め、エンボロへのアシストを含め3得点に絡んだ」と解説した。

さらに「南野とベンヤデルの2人だけで、モナコのリーグ・アンの62ゴール中31ゴールに絡んでいる。ベンヤデルは15得点3アシスト、南野は9得点6アシスト(そのうちベンヤデルの2得点をアシスト)を実現している」と分析した。

また「誰が9カ月前、このようなシーズンを予想し得ただろうか」とし、「クレルモン戦の2日前にベンヤデルは性的暴行の容疑で取り調べを受けていた。そして南野はというと、モナコでの最初のシーズンを1得点3アシストと乏しい成績で終えていた。だが、南野は自信を取り戻し、彼を良く知るヒュッター監督の就任で波に乗ることに成功した。すでに2023年8月のリーグ・アンの月間MVPに選出された日本人は、それからチャンスを逃さなかった」と同紙は振り返った。

ヒュッター監督はシーズン18勝目のあと「2人のうちどちらがよりサプライズか」と質問されると「難しい質問だが、タクミだね。タクミは本当に良いシーズンを過ごした。(ベンヤデルよりも)より期待は少なかっただけに、最大のサプライズは彼だ」と答えた。

レキップ紙は来シーズンについて「南野にはあと2年契約が残っており、移籍の話題は出ておらず、モナコの赤と白のユニホームを着た彼をCLで見られるだろう。一方、6月30日に契約が満了するベンヤデルの方は確実ではない」と伝えた。

(松本愛香通信員)