W杯カタール大会に向けた日本代表の序列競争も大詰めを迎えた。本大会前最後の活動(ドイツ遠征)で、MF旗手怜央(セルティック)が半年ぶりのA代表入り。また7月の東アジアE-1選手権で存在感を見せたFW町野修斗(湘南)とMF相馬勇紀(名古屋)、そして国際Aマッチに出場経験がないDF瀬古歩夢(グラスホッパー)がチャンスを得た。

森保一監督(54)は「試合でプレーするチャンスがあれば、思い切ってみせてほしい」と言及した。チームはアジア最終予選からある程度メンバーを固定して積み上げを図ってきた。常連以外の選手は2試合という限られた時間でプレー機会を勝ち取り、さらに序列を覆すのは容易ではない。

そんな中でも、最高峰の欧州CLで好パフォーマンスを見せる旗手は注目だ。左サイドであれば最終ラインから前線まで、どこでもこなせる。特に攻撃面では足元の技術が高くパンチ力あるシュートもある。森保ジャパンでは左のインサイドハーフが主戦場。主力のMF田中碧、MF鎌田大地らに割って入る可能性は十分ある。

MF相馬が狙う左ウイングでポジションを争うMF南野拓実、三笘薫は、そろって所属クラブでプレー時間を確保できていない。それでもここまでの実績をふまえると、相馬が上回るのは難しいだろう。継続して選出されてきたFW浅野拓磨、DF板倉滉が負傷離脱も、指揮官は本大会までには回復できる見通しと期待感を口にした。代わりに選ばれたFW町野、DF瀬古にとってハードルは高い。

本大会ではGK3人が基本線で、フィールド選手は23人になる。コンディション不良で選外となっているFW大迫勇也(神戸)も、本大会出場は有力。そう考えると、今回招集されたフィールド26人から4人が落選する。今回の遠征で、ボーダーライン上の相馬、町野、瀬古らは強烈なインパクトを残す必要がある。【岡崎悠利】

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