【ドーハ23日=佐藤成】サッカー日本代表(FIFAランキング17位)は24日、AFCアジアカップ(アジア杯)カタール大会の1次リーグ第3戦でインドネシア代表(同146位)と対戦する。

前日会見に臨んだ森保一監督(55)は、GK鈴木彩艶(21=シントトロイデン)への差別的発言について、強い言葉で抗議した。

22日に取材の中で、鈴木がSNSを通じて差別的な言葉を投げかけられたことを明かした。それについて問われた森保監督は、「我々の大切な選手である、日本の大切な選手である鈴木彩艶に人権侵害の言葉、差別的な言葉を向けられた人には断固として抗議したい」と毅然(きぜん)とした態度で話した。

続けて「彩艶については、ストレスや傷ついている部分があれば、チームでサポートして思い切ってサッカーに集中できる環境をつくってあげたいと思います」とケアを約束した。

サッカー界では、人種差別がなくならない現状がある。先日もイタリア1部ACミランのGKメニャンが差別的なチャントを受けて試合が一時中断した。

森保監督は、「人権を侵害することはあってはいけないことだと思っています。世界の多種多様な文化人種価値観等々、お互いが相手のことを尊重して、共存共栄していくことが大切だと思います」と持論を展開した。

自分たちの役割についても語った。「フットボールという1つの競技で国と国、人と人がつながる、1つのフットボールという共通言語でいろいろな価値観を認め、つながることを活動を通して、いろいろな人に伝えていければと思います」と願った。