16日のアジア杯1次リーグで日本代表が対戦したイラク代表のラディ監督は、93年のドーハの悲劇の時に、イラク代表DFとしてピッチに立っていた元選手。

 もともとカタールSCの監督でしたが、アジア杯へ向けて母国の監督に就任し、指揮を執っています。そり上げた頭に鋭い眼光と、迫力のある雰囲気。15日の会見後に、通路でヒマそうにしているので話しかけてみると「いいよ」と快い返答。ロスタイムにイラクの2点目を取ったラディとは別人です。

 ラディ監督、試合はかなり覚えていて「われわれのチームにも、勝てばW杯出場の可能性はあった。だから、2点目を取った後も、ゴールの中にあったボールを取りに行ったんだ。勝ちたかったんだけどね」と懐かしそうだった。

 当然、その試合の日本人選手も記憶にあって「ミュ、えーと、ミュ、そうミウラ。あとは、カーリーヘアでうまい10番。そう、ラモス。そして2点目を取ったストライカー(中山雅史氏)」。本紙評論家の中山氏にそれを伝えると「覚えてんの?

 なかなかやるヤツだね」とちょっとうれしそうでした。