J2・C大阪のU-23(23歳以下)日本代表MF香川真司(19)が、A代表候補にリストアップされていることが9日、分かった。早ければ21日からの国内合宿(首都圏)に参加する。香川は3月27日のアンゴラA代表戦で活躍し、日本代表の岡田武史監督(51)から高評価を受けていた。6月にはW杯アジア3次予選が4試合行われる。J2で戦う平成生まれの新星が、岡田ジャパンの秘密兵器となる可能性が出てきた。

 飛び級での北京五輪出場を狙う19歳の香川が、一気に2階級特進し、A代表に抜てきされる可能性が出てきた。関係者が「香川はA代表にリストアップされている」と明かした。早ければ、U-23代表と同時期に行う21日からのA代表国内合宿(首都圏)で選出される可能性もある。

 3月27日のアンゴラA代表戦を視察した岡田監督も「香川は面白いプレーをしていた。よかった」と評価していた。6日甲府戦(小瀬)にはU-23代表のスタッフではなくA代表の大木コーチが視察。同コーチはC大阪のレビークルピ監督に「呼ばせてもらうかもしれない」と伝えたという。

 A代表は3月26日のW杯アジア3次予選のアウェー・バーレーン戦でまさかの敗戦を喫した。6月の4試合は正念場になる。アンゴラ戦で相手の裏をかく豊富なアイデアを見せた香川が秘密兵器になる可能性もある。岡田監督も3月に「J1、J2分け隔てなく選手を呼ぶ」と話していた。

 香川自身は「岡田監督や大木コーチに評価されたことは素直にうれしい」と話す。次節は13日広島戦(広島ビ)。北京五輪の司令塔の座を争うMF柏木との直接対決となる。「代表は意識せず、勝つことだけに集中している」。本来は12年ロンドン五輪世代。平成生まれのファンタジスタが、日本をW杯へ導くためにスタンバイする。