伝説的テレビ番組「三菱ダイヤモンドサッカー」の放送開始50年を記念したトークイベントが23日、東京・文京区の日本サッカーミュージアムで行われ、フリーアナウンサーの金子勝彦氏(83)らが半世紀を振り返った。

 同番組は東京12チャンネル(現テレビ東京)で68年4月にスタート。実況の金子氏と今年2月に85歳で亡くなった解説の岡野俊一郎氏のコンビで20年間、993回放送された。海外情報などなかった時代、サッカー少年の「バイブル」とも言える番組で、イベントには30~50年前のサッカー少年約100人が集まった。

 「サッカーを愛するみなさん、ご機嫌いかがでしょうか」の名文句で始まったトークイベントには、元三菱重工監督、日本代表監督で番組を陰で支えた二宮寛氏(80)、番組第二期のコメンテーターで日本サッカー協会名誉会長の大仁邦弥氏(73)らも出席。番組がサッカー界に果たした役割などが紹介された。

 メキシコ五輪銅メダル獲得の年に始まった番組だけに、話題は3年後の東京五輪に。金子氏が「(メキシコの)興奮をもう1度。ぜひメダルをとってほしい」と言えば、大仁氏は「チャンスはある。しっかり強化できれば」と話した。二宮氏は東京五輪で期待される東京の久保建英(16)について「やりたいことを黙ってやらせる。なるべく自由を与えること、長い目で見てやることも大切」と話していた。