川崎フロンターレはGKチョン・ソンリョンからのロングボールを多用し、後方からつなぐスタイルを出せなかった。

 鬼木達監督(43)は「相手のプレスに押され、大きなボールで逃げてしまった。そこで体力が失われ自分たちらしさが出せなかった」と振り返った。昨季、リーグ最多得点を誇った攻撃は直近4試合でわずか3得点で、リーグ戦も4戦未勝利と苦しんでいる。MF中村憲剛(37)は「相手のシステムにガッツリ受けてしまった」と反省した。

 昨季は、試合中「相手のどこが空くか」を見極め、臨機応変に修正していたが、この4戦はうまくいっていない。昨季優勝し、相手の対策は例年に増して厳しくなるが、それ上回る「崩し」がまだ見られていない。

 この日は、シュート数も相手の8本に対し4本にとどまった。MF阿部浩之(28)は「シーズンでは必ず苦しい時期はある。どう改善するかやと思う」と前を向く。阿部は「思い切りが足りてない部分はある。組み合わせも、個々の生かし方もある。そういう所でまだつかめていない部分もあるかもしれない。そこがもうちょっとクリアになれば思い切ってできる回数も増えてくる。そんなにネガティブになる必要はない」と話した。