直近5試合で勝ちがない15位の横浜F・マリノスと、同じく5試合でわずか1勝しかなく14位に沈む鹿島アントラーズ。Jリーグ発足時の「オリジナル10」でこの25年間、1度もJ2への降格を経験したことがない2チームの対決は、いきなり均衡が崩れた。

 前半7分、横浜は左サイドからFWユン・イルロクのクロスを受けたMF天野純がペナルティーエリア内で左足シュート。鹿島DFに当たってこぼれたところに、FW遠藤渓太が頭で飛び込んだ。

 先制して勢いに乗る横浜はさらに同21分、ペナルティーエリア右で得た27メートルの直接FKを、天野が左足でたたき込んだ。壁3枚を越えて右ポストをたたき、そのままゴールに吸い込まれる鮮やかな一撃。前半のその後は鹿島に押し込まれる時間が長かっただけに、いい時間帯で追加点を挙げた。

 後半は開始16秒で、右サイドで抜け出た鹿島DF内田篤人が右からクロスを上げたが、中央のMF遠藤康の頭にはピタリとは合わない。反対に横浜が同21分、MF中町公祐がダメを押す3点目を奪って試合を決めた。

 横浜は3月31日の清水戦以来、6試合ぶりの勝利。鹿島は早くも5敗となった。