清水エスパルスとジュビロ磐田が6日、練習試合を行った。鹿児島キャンプでの対戦は3年ぶりで、3-1で清水が勝った。

清水は2本目までベストメンバーで挑み、勝負にこだわった。昨季16位からの巻き返しを図る磐田は、主力と控えを混合させた布陣をテストした。今年も4度対戦する「静岡ダービー」の前哨戦。それぞれの狙いに迫った。

清水は勝負に徹していた。先発11人は現状のベストメンバー。開始早々から球際で激しいプレーを見せ、闘志を前面に出して戦った。2本目の21分に先制点を許すも、同40分にDFヴァンデルソン(27)が左CKからヘディングで同点弾。ヤン・ヨンソン監督(58)は「我々の方がチャンスは多く作れていたと思う」。2本目終了の90分間で勝敗は決しなかったが、主力組だけで戦い抜いた。

今季も磐田と公式戦で4度対戦する。練習試合での前哨戦とはいえ、勝つことでチームに与える影響は大きい。昨季の磐田戦は2勝1分け1敗。リーグ戦のホーム試合では5-1で大勝した。宿敵に完勝したチームはその後、リーグ戦負けなしでシーズンを終えている。MF竹内涼(27)も「静岡ダービー」の重要性を説いた。「練習試合でも負けちゃいけない相手。新しく入った選手にもそのことを感じてほしかった」

今季は開幕までに5試合の実戦を行うが、J1相手はこの日が最初で最後。ヨンソン監督は「選手はよくやってくれた。開幕までを有意義にしていきたい」と満足げだった。宿敵との一戦が、開幕モードへのスイッチだった。