悲願のリーグ初優勝を目指すFC東京は30日、今季ホーム最終戦となる浦和戦を迎える。約3カ月ぶりのホーム戦となった23日の前節湘南戦では先制される苦しい展開だったが、チーム最古参となる10年目のDF森重真人(32)が終了間際に鮮やかなミドルシュートを決めて勝ち点1を拾った。不動のCBである森重がこのほど日刊スポーツのインタビューに応じ、最後の1秒まで戦い抜く意気込みを語った。【聞き手=岡崎悠利】

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-昨季と比べてチームの成長を感じるか

森重 みんなの理解が深まった。監督がやろうとしたことを1年間やった。守備だったら最後の1歩の寄せだったり、1つ1つの積み重ねが大事なポジションなので。みんなが意識して練習からこだわっているのが昨年との違い。

-CBの相棒はチャン・ヒョンスの移籍、DF渡辺剛の負傷で現在はDF岡崎慎と、何度も変わっているが

森重 全員が1年間を通して好パフォーマンスを続けるのは簡単ではない。けがも累積警告もある。そういった中で準備している選手がどれくらいいるかがチーム力。すぐに出番がきたときに対応できるのは渡辺選手、岡崎選手の能力の高さ。

-最古参の選手。言葉や姿勢が周囲に与える影響は大きい

森重 自分が入団したときは今野(泰幸)さんがいて、声をかけてもらうことは少なかったので、近くで見て盗んでいた。でも、教えてほしいことも多々あった。だから自分の経験や考えを伝えていく。いいプレーをしてもらうための声かけをするようにもしている。-チームの最後のとりでとして

森重 小さい頃から「こいつに勝つために練習しないと」と単純な負けず嫌いでやってきた。そういうのが責任感につながっている。東京でCBとして第一線で活躍したい、どれだけいいCBが入ってこようが、自分が出るんだという思いでずっとやってきた。

-2位で残り2試合

森重 経験のある選手、監督でさえもどうなるかわからないと思う。でも今までやってきたことが自分たちにはある。攻守にアグレッシブに戦うというのがやっぱり最大の軸としてこのチームにはあるので、それを見せられれば、気持ちよく終われるんじゃないか。チームが掲げる「最後の1秒まで」。決して諦めないという、このチームを表している言葉だと思います。