J2アルビレックス新潟は2日、聖籠町のクラブハウス練習場でトレーニングを再開した。新型コロナウイルスの影響で15日までのリーグ戦延期発表を受け、2月29日から2日間はオフに予定を変更していた。

この日は午前10時から約2時間、対人プレーや攻撃練習を行った。左サイドバックで出場を狙う渡辺泰基(20)はフィジカルの強さと高精度のキックで好調さをアピール。18日リーグ再開予定の第5節ホーム・ファジアーノ岡山戦出場へ向け、静かに闘志を燃やしている。

    ◇    ◇    ◇

この日、最後に行われた6対6のミニゲーム。渡辺泰は角度のない位置から得意の左足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。守備では相手にクロスを上げさせないよう、懸命に足を伸ばし、ピンチの目をつんだ。「対人がメインの練習で体力的にきつかったが、いい練習ができた」。

攻撃練習ではゴール前に走り込む選手の特長に合わせ、左サイドから滞空時間の長いボールやスピードボールを配球。アルベルト監督(51)にキックの精度の良さを印象付けた。「同じ左SBのゴメス君(堀米悠斗)がいい調子。監督は必ず見ていてくれるので、攻めの姿勢を見せ、監督が選手選考に困るぐらい懸命に練習に取り組む」とアピールを重ねる。当たり負けしない体作りのため、食事量を意識的に増やし、3キロ体重を増やした。「今は76キロぐらい。体の調子を整え、いい準備をして、チャンスをつかみたい」。

2月23日の開幕戦ではベンチを外れた。リーグ再開予定の18日、ホーム岡山戦に向け「チームはいい雰囲気。いい準備をして再開試合ではサポーターの皆さんに喜んでもらえるような試合をしたい。勝ち点3をプレゼントできたら」と意気込んだ。【小林忠】

○…アルベルト監督は18日のリーグ戦再開までに2試合の練習試合を行うことを明らかにした。「試合ではあるが練習に近い意味合いを持たせる。選手がいい状態で再開を迎えられれば」と話した。中断期間に集中を切らさず、練習に真剣に取り組む選手らを高評価。「高いレベルでプレーし、いい練習が出来ている。ゴール前での迫力や意識をより高められれば、より高いレベルに進める」と期待を込めた。