J1ベガルタ仙台は25日、宮崎・西都市の清水台総合公園で1次キャンプ初日のトレーニングを行った。この日朝、仙台から飛行機を乗り継いで移動。午後からランニング、ストレッチ中心の軽めのメニューを約1時間消化した。同キャンプでGKスウォビィク、DFシマオ・マテ、MFクエンカが合流。すでに全体練習に参加していた新加入のFWマルティノス含む「豪華助っ人4人衆」は、終始明るい表情で練習をこなした。加入内定で合流日未定のGKストイシッチ、FWオッティ以外は、宮崎の地でスタートを切った。

8季ぶりに仙台を率いる手倉森誠監督(53)の下でキャンプが始まった。初日は天候に恵まれ、最高気温15度と暑すぎず寒すぎない絶妙な気候で、指揮官は「宮崎の太陽がすごい強い。サンミヤザキ」と喜んだ。選手には「キャンプを始めるだけでなく、我々の大きな仕事が始まったという意識を持とう。強くならなければいけないし、背負っているものの大きさを肝に銘じて仕事をしよう」と声かけしたという。

キャンプのテーマは「我々が果たさないといけないことに対して、気持ちを切らさずに突き進むこと、ただそれだけです」。昨季は17位と低迷しただけにチーム再建が急務。「勝てるチームになれるんだということをお互いに信じ合って過ごしていきたい。去年の成績を覚えている人はたくさんいると思いますけど、『変わったな』と驚かせたいです」。2月27日、広島との開幕戦から新生仙台を披露するべく、約1カ月に及ぶキャンプでみっちり鍛え上げる。

お約束? のダジャレもさく裂。地名をもじり「西都なだけにちゃんとしなさいと」と報道陣を笑わせた。グラウンドでは選手と一緒にランニングで汗を流し、キャンプの個人テーマは「しぼることです。体をしぼって勝つための知恵をしぼること。しぼりっぱなしです」。練習前には西都市スポーツランド推進協議会から地頭鶏(じとっこ)30キロ分の目録を贈呈され「地頭鶏食べて羽ばたくよ」と宣言。1次の西都、2次の延岡、3次の宮崎と県内で続くキャンプで飛躍への土台をつくる。【山田愛斗】