サガン鳥栖が誇る若き星が、25年ぶりのJ1タイ記録達成に貢献した。東京五輪世代のU-24日本代表に選出されたDF中野伸哉(17)が左サイドバックとして、福岡の攻撃を封印。96年に横浜Fがマークした開幕からの最多となる6戦連続無失点のJ1記録に並んだ。

代表入りが決まってから初めての試合。本職の守備では相手の右サイドからの攻撃をさせなかった。さらに守備だけでなく攻撃でも高い位置で左サイドからチャンスをつくるなど、得点への意識も見せた。

中野の活躍などもあり、福岡に前後半それぞれ1本ずつの計2本しかシュートを打たせなかった。それでも金明輝監督(39)は「無失点記録にはまったく興味はない。勝ち点3が取りたかった」と唇をかみしめた。盤石な守備を見せつけた鳥栖が、若い力に導かれて、さらなるレベルアップを目指していく。【浦田由紀夫】