セレッソ大阪が痛恨ドローで5月を未勝利で終えた。3バックにシステム変更して臨んだが、1点リードの後半34分にDFのギャップを突かれて同点に追いつかれた。J2降格圏17位仙台に1-1の痛い引き分け。5月は3分け3敗で勝利から見放され、リーグ戦は約1カ月半の中断期間に入る。

どうしても勝利が欲しかった。最後に勝ったのは4月18日浦和戦(1○0)。5試合遠ざかっている白星に向け、レビークルピ監督が手を打った。試合前まで5試合3得点。攻撃力を上げるため3バックに変更。「(相手に)インパクトを与えて、選手たちの力を引き出すために今日のシステムを選んだ」と同監督。しかし、守備のギャップを突かれ、同点弾を許した。

1点リードの後半34分。右からのクロス。ファーサイドへ走り込んできた仙台FWマルティノスを、完全フリーにしてしまった。アシストした仙台DF蜂須賀は「前半から見ていて、クロスならチャンスがある」と3バックにできる穴を狙っていたという。それでもレビークルピ監督は「時間が少ない中で3バックにチャレンジした。初めてだが、良くなっている」と強気に言った。

まさしく“五月病”か-。それでも収穫もあった。後半8分、MF原川のFKから、DFチアゴが頭で先制弾を決め「今日は2、3回はチャンスがあった。その中で決められてうれしい」と移籍後初得点を喜んだ。ケガから復帰したばかりの元日本代表FW大久保は、後半20分から途中出場。同27分にCKのこぼれ球を左足でシュートに持ち込み、決定的な場面を作った。

今後、リーグ戦は約1カ月半の中断。C大阪は6月9日に天皇杯鳥取戦、同21日にACLプレーオフ・メルボルンシティー戦を戦う。日本代表に合流するMF坂元は「結果を残してパワーアップして帰ってきたい」。リーグ再開は7月17日神戸戦。苦しい5月は終わり、6月を経て、反撃の7月にする。【前山慎治】