降格圏の17位ベガルタ仙台は5位浦和レッズとスコアレスドローで、4試合ぶり勝利はならなかった。

10本のシュートを浴びたが、GKスウォビィクを中心に粘り強い守備で4戦ぶりの無失点。それでもリーグ浦和戦は14戦連続未勝利(4分け10敗)となり、最後に勝ち点3をつかんだ14年10月18日以来6年8カ月ぶりの白星を逃した。

守護神スウォビィクが立ちはだかった。前半6分、浦和FWユンカーがフリーで放ったヘディングをセーブ。後半開始早々にも波状攻撃を受け、あわや失点というシュートを連続で止めた。全体的に耐える時間が長かったが、最低限の勝ち点1獲得に貢献し、スウォビィクは「チームを助けられたことに満足している」と胸を張った。「ディフェンスとしては素晴らしい仕事ができた。上位陣相手にいい守備をしてポテンシャルは見せられた」と語った。

攻撃の柱を突然失い、前半はほとんどチャンスをつくれなかった。前半22分、ここまで4ゴールを挙げてチーム得点王のFW西村がピッチに座り込み負傷交代。最大の決定機は後半7分、グラウンダーの左クロスからMF加藤千が放ったシュートはゴールポストを直撃した。直後に赤崎も続くなど後半は相手ゴールを脅かしたが、最後までネットは揺らせなかった。

手倉森監督は「決定的なピンチをクバ(スウォビィク)に助けられながらスコアでは一進一退を続け、後半の加藤千尋のシュートだったりが決まっていれば勝ち点3の可能性もあったゲームだった」。粘り強く無失点で試合を進め、1点を奪って勝つ展開を想定していたが、西村の負傷交代が響いた。それでも「守備から入った中でゼロに抑え、貴重な勝ち点1を取れたと思わないといけない」。次戦は10日に北海道コンサドーレ札幌と対戦。東京五輪開催による中断前最後の試合で5試合ぶりの勝ち点3を目指す。