全国高校サッカー選手権県大会1次トーナメント3回戦18試合が、16日に行われる。昨年準優勝で第4シードの東海大静岡翔洋は、島田樟誠との初戦を迎える。あと1歩で前回、全国大会出場を逃した悔しさを胸に、FW市川舜基(よしき、3年)は一回り成長。エースがゴールへの強いこだわりを見せてチームを引っ張る。

「ゴールを決めることが自分の役割」。市川は自らに言い聞かせるように意気込んだ。昨年は全国切符を懸けた決勝で藤枝明誠に0-3。2年生ながら主力として出場したが、無得点に終わった。古豪復活への足掛かりとなる準優勝にも「何もできなかった」と悔いだけが残っている。

今年は背番号「10」をつけ、3トップの中央でプレーしている。エースとしての覚悟を持ち、日々の練習に打ち込んできた。部活動を終えると、自宅近所のジムに週4日通い、上半身を強化。1年間で体重を5キロ増やし、現在は60キロ。当たり負けしない体を作った。「筋トレの成果は出ていると思う」。所属する県Bリーグでは11試合でリーグトップの12得点。結果も伴い、自信をつけた。

「誰よりも点を取ってチームを勝たせたい。今年こそは決勝で勝って全国に行く」と力を込めた。1年時から主力として出場し、今年で3度目の県選手権。タイガー軍団の絶対的エースは、高校生活最後の大会で全てを出し尽くす。【神谷亮磨】

 

◆市川舜基(いちかわ・よしき)2004年(平16)2月17日、静岡市生まれ。小学生の時は清水クラブ、東海大静岡翔洋中ではサッカー部に所属。家族は両親、兄。170センチ、60キロ。血液型B。右利き。