Jリーグは28日に理事会を行い、「八百長未遂」があった日本フットボールリーグ(JFL)・鈴鹿ポイントゲッターズの「百年構想クラブ」資格を失格処分にすることを決定した。

「百年構想クラブ」資格はJ3昇格への必須条件。来月にはJ3クラブライセンス審査が行われるため、来季の鈴鹿のJリーグ入りは厳しい状況となった。

再び資格を得るには、さらに体制等を改善した上での再申請が必要となる。

【事件発覚からの経過】

◆21年12月 クラブの元役員がツイッター上でクラブが負け試合の指示などの不正をしたという旨の主張を投稿。クラブは12月12日、不正行為は否定する一方、計7500万円の金銭要求を受けていると明かし、うち2500万円を支払っていたと発表した。

◆22年2月28日 Jリーグは理事会で、鈴鹿のJ準加盟資格を解除条件付きで停止することを決めた。JFL規律委員会による調査の結果、懲罰の対象となりうる行為を確認。Jリーグ百年構想クラブ規程第7条第1項第1号に定める「Jリーグの目的に反する行為」と判断した。6月のJ3ライセンス申請期限までに、Jリーグ入会を認め得る状況に改善することが資格停止解除の前提となった。

◆4月5日 日本サッカー協会(JFA)規律委員会は、20年11月29日のソニー仙台戦に向けて、クラブ幹部による意図的な敗退行為の指示があったなどとする調査結果を発表。鈴鹿に対し500万円の罰金、元役員に2年間、オーナーは3カ月、社長も1カ月のサッカー関連の活動禁止の処分を科した。

◆4月26日 Jリーグ理事会で、鈴鹿のJ準加盟資格の停止を継続すると発表。クラブからの改善案を受けて審議を続け、6月の理事会で停止を解除するかが決定されることに。

◆6月20日 元役員の男性が、クラブの運営会社オーナーから現金5000万円を脅し取ろうとしたとして、恐喝未遂で三重県警に逮捕される。

◆6月27日 クラブは運営体制の刷新。代表取締役社長の吉田雅一氏ら役員が辞任し、三浦泰年監督を代表取締役GMにするなどの新役員6人を発表した。

◆6月28日 Jリーグ事会で鈴鹿のJ準加盟資格を失格処分にすると決定。