セレッソ大阪は6連勝中だった首位横浜F・マリノスを追い詰めたが、2点のリードを守れず、土壇場で失点して痛い引き分けに終わった。

計画は完璧に進んだ。前半31分、敵陣からFW加藤が6秒の短距離カウンターで先制点を奪った。昨年10月の対戦では9秒の長距離カウンターを決めた背番号20は、その再現に成功した。

「ゴールが欲しかったので迷わず(右足で)思い切っていった」という加藤は、2試合連発の今季4点目に「心の余裕からか、1点取るとポンポン出る。これを継続しないと」。後半18分のFWタガートの追加点も果敢に狙った結果だ。

だが、後半39分にDF山中が相手の決定機阻止で一発退場となり、与えたPKで急展開した。1点差に迫られ、10人で守った5分のロスタイムも横浜の猛攻に耐えられなかった。

小菊監督は、途中出場したタガートが負傷交代を余儀なくされたアクシデントを含めて「これがサッカーだと思う。その中で一丸で戦ったが、残念ながら引き分けた。勝ちきれるチームにしたい」と課題を掲げた。

3強との3連戦は、3位川崎Fに勝利、2位鹿島、首位横浜には勝利目前で引き分けに持ち込まれたものの、勝ち点5で最低限の収穫は得た。5位から6位に後退したC大阪は、改めて上位進出の反撃に出る。

C大阪にとって得意だったホームでの横浜戦は、12年以降は6勝3分けで不敗記録は継続した。