仙台が東京MF松下年宏(27)の獲得に乗り出していることが21日、分かった。攻撃的MFの底上げを図るため、横浜MF山瀬功治(29)の獲得を目指していたが断念。並行してオファーを出していた松下に一本化した。豊富な運動量と正確なパス、プレースキックが持ち味で、中盤はどこでもこなせる万能型。FW赤嶺真吾(27)とは鹿児島実時代、同級生だった。

 松下は高卒後の02年にG大阪入り。1年目から右サイドバックとして出場機会を得たが、飛躍を求めて06年6月に新潟へ期限付き移籍。09年には全34試合に出場するなど主力として活躍した。同年のオフには安住の新潟を離れ、神戸との争奪戦の末に東京入りした。

 今季は21試合1得点。前半戦の城福監督時代はコンスタントに先発出場していた。だが、解任後に就任した大熊監督の初采配(9月25日、対大宮)以降は出番が激減。11試合のうち5試合の途中出場(計55分)にとどまった。東京は来季J2降格するが、既に主力の大半は残留を表明。加えてブラジル人のFWペドロ・ジュニオール、ロベルトセザー、MFホベルトを獲得予定で、松下を取り巻く環境は厳しさを増している。

 1年でJ1復帰を目指すチームに残るか、出場機会を求めて新天地に渡るか。東京が現在、ベスト8に勝ち残っている天皇杯が終わり次第、交渉が進展する。