<J1:川崎F1-0札幌>◇第27節◇29日◇等々力

 札幌が川崎Fに敗れ6連敗。降格が決まった。前半は無失点にしのぐも後半35分に、途中出場のFWレナトにゴールを決められ力尽きた。J1最長タイの敵地14連敗。勝ち点は10のままで、残留圏の15位以内に入る可能性がなくなりJ史上最多4度目のJ2降格が決まった。残り7試合を残しての降格は07年横浜FC、08年札幌の残り5試合を超える最速。9月中の降格も初となった。

 試合後は、スタンドに残った100人のサポーターが「社長を出せ!」と居座り、約30分間、矢萩社長、三上強化部長が事情説明に応じた。同社長は責任問題について「身の処し方については考える。ただ、株式会社の社長という立場。個人でどう責任を取るとか言える時期ではない」と話すにとどまった。

 今季でクラブ最長4シーズン目となる石崎信弘監督(54)は、既に関係者に今季限りでの辞意を明かしている。三上強化部長は「クラブとしての展望をどうするかを聞き、そのためにはどういう人がいいか考えたい」と話した。元札幌の小倉隆史氏(39)、元仙台監督の都並敏史氏(51)らも候補に挙がっているが、まず石崎監督と正式に話し合い、意思確認をしてから、来季監督の人選を進めることになる。

 ◆全勝でも残れず

 札幌は残り7試合を全勝しても勝ち点は31。その場合、現在29で16位のG大阪が全敗すれば、上回れる。だが、31の15位大宮と29の17位新潟は直接対決を残しており、どちらかが必ず勝ち点32以上となる。そのため札幌はこの両クラブを上回り、残留圏内の15位以内に入ることができなくなった。

 ◆J2降格メモ

 9月29日の降格決定は、08年札幌の10月19日を更新するスピード記録で、9月中の決定は史上初。また残り7試合での降格決定も07年横浜FCと08年札幌の残り5試合を更新するワースト記録。札幌の降格は98、02、08年に続いて4度目で、4度の降格は京都と並ぶワーストタイ。

 ◆J2降格

 J1の16~18位が降格する。ただしJ2の3~6位のうち、J1ライセンスが付与されているクラブがなければ、昇格プレーオフは開催されずにJ1の16位は残留できる。