W杯5大会に出場した元ドイツ代表主将のレジェンド、ローター・マテウス氏(61)が21日、ドーハ市内で取材に応じた。今大会のアンバサダーを務め、約2時間も熱弁をふるった。

まずはドイツが入った1次リーグE組の展望を口にした。「私はスペインとドイツが決勝トーナメントに進むと思う」と予想をしたものの、日本は「その2カ国に近い。日本の選手はブンデス、プレミアといった世界でも最強のリーグで経験を積んでいる」と評価。中でもやはり、Eフランクフルトで活躍するMF鎌田への評価は抜けていた。

「鎌田はファンタスティックな選手だ。欧州リーグを制し、欧州CLでも活躍している。以前は10番の選手のように攻撃しかせず、守備が嫌いだった。今は6番の選手のように深い位置でプレーし、1対1にも強く、ゴールも決める。もう別人だ」

23日の初戦、ドイツ-日本については「初戦は、いつの時代も重圧がかかって特別だ。選手の体調、チームの準備状況にもよる。日本は一生懸命練習し、規律がある。ドイツとスペインにとって容易な相手ではない。1位突破を狙うには、日本戦がカギを握っている」と警戒した。

「鉄人」の異名を持つマテウス氏は、W杯史上で最多25試合の出場記録を持つ。現在19試合のアルゼンチン代表FWメッシが、7試合に出場すれば新記録となる。「そうなれば祝福したい。それがメッシであってほしい」とエールを送った。【横田和幸】