冬の移籍市場がスタートした。けが人が多いクラブや、1月9日開幕のアフリカ・ネーションズ杯のために主力選手を代表チームに取られてしまうクラブなどが補強を画策して水面下で激しく動いていることだろう。

そんな中、これまでレアル・マドリードへの移籍がうわさされてきたパリ・サンジェルマンのフランス代表FWキリアン・エムバペ(23)は、いち早く今冬の移籍はないと宣言した。「欧州チャンピオンズリーグ(CL)、国内リーグ、国内カップ戦の優勝のために全力を注ぐ」と発言。少なくとも今季終了まではチームにとどまると説明した。

ただそのエムバペをはじめ、今季限り(6月30日まで)でクラブとの契約が切れる選手は1月1日からすべての他クラブと来季契約に向けた交渉を行うことができる。

移籍情報サイト・トランスファーマーケットは「今季で契約が切れる市場価格の高い選手ベスト11」として

▽GK=オナナ(アヤックス、市場価格1700万ユーロ=約22億1000万円)

▽DF=リュディガー(チェルシー、同45億5000万円)、ジューレ(バイエルン・ミュンヘン、同45億5000万円)、クリステンセン(チェルシー、同45億5000万円)

▽MF=ポグバ(マンチェスター・ユナイテッド、同71億5000万円)、ブロゾビッチ(インテル・ミラノ、同52億円)、ケシエ(ACミラン、同62億4000万円)

▽FW=インシーニェ(ナポリ、同45億5000万円)、エムバペ(パリSG、同208億円)、ディバラ(ユベントス、同65億円)、デンベレ(バルセロナ、同39億円)

の名前を挙げている。

この中でディバラとクリステンセンは現所属クラブと契約延長に向かっているとみられる。一方でケシエ、インシーニェは移籍が濃厚で、リュディガーとジューレは今後の方向性が不透明だ。

筆者はやはりエムバペの動向が気になる。個人的にはメッシ、ネイマールとの連係がより向上するであろう来季、再びトリオでの活躍が見てみたい。また仮に今夏移籍するのであればRマドリードではなく、プレミアリーグのクラブでどの程度できるのかが興味がある。

コロナ禍で世界的に経済が停滞する中、欧州ビッグクラブも運営面で大きな打撃を受けている。そのような状況で、今季限りで契約の切れる選手をシーズン終了後に獲得するのは一見、移籍金が必要なくクラブ側に有益なようにも見える。ただエムバペらを獲得するには天文学的な年俸、契約金、代理人手数料などが必要で簡単にはいかない。その成り行きを見るのもまたサッカーの楽しみの一部といえる。【千葉修宏】(ニッカンスポーツ・コム/サッカーコラム「海外サッカーよもやま話」)