DF酒井宏樹が所属するマルセイユは10日、「カンフーキック」で試合前に退場という珍事件を起こしたDFパトリス・エブラ(36)を解雇したと発表した。

 エブラは2日の欧州リーグ1次リーグのギマラインス(ポルトガル)戦前のウオーミングアップ中、スタンドからピッチに降りてきた観客に左足でハイキックを見舞った。観客はマルセイユのファンとみられ、直前に挑発や暴言を繰り返したことで、エブラの怒りが爆発したようだが、この暴力行為で本大会史上初の試合前退場となった。欧州メディアは95年にマンチェスター・ユナイテッドのFWカントナが観客にカンフーキックを見舞った件を引き合いに出して伝えた。

 UEFAはエブラに対し罰金1万ユーロ(130万円)と、今季のUEFA主催試合の出場停止処分を下していたが、この日、クラブ側も「相互同意」で契約解除を行ったと発表した。

 フランス代表で81試合に出場しているエブラはマンチェスター・ユナイテッド、ユベントスなどでプレーし、17年1月からマルセイユに移籍。今季はリーグ戦4試合に出場していた。