今冬にドルトムントからトルコ1部ベシクタシュに期限付き移籍したMF香川真司(29)が本拠地デビューを飾った。2試合連続のベンチスタート。2得点した前節に続くゴールはならなかったが、ボーダフォン・アリーナに初登場した。後半19分に「シンジ・カガワ」の新応援歌が鳴り響くと、ホームの白ユニホーム姿をお披露目し、22分から途中出場した。

4-2-3-1のトップ下に入ったが、なかなかボールが回ってこない展開。それでも鋭いターンやパスで好機を演出し、拍手を浴びた。今節はシュートを打てなかったが、試合後にサポーターから再び応援歌を送られるなど、期待の大きさを感じるホーム初戦となった。

試合後は「素晴らしい雰囲気でした」と第一声。「試合前からファンの皆さんがね、応援してくれて。非常に楽しかったし、彼らの後押しに感謝したいなと」と話し、約4万2000枚のチケットが完売した試合を笑顔で振り返った。

移籍後、2試合連続の連続の途中出場については「チームが2-0の状態だったので、うまく守備から入りながら3点目を狙いにいきました。何より勝ったことが大事」と説明。その上で「個人的には、もっと出場時間をどんどんどんどん増やしていかないと。もっとチームに貢献していきたいなと思います」と意欲を見せた。

3日ブルサスポル戦は「16秒弾」を含む、2分半で2発という衝撃デビューだった。地元のメディアが連日、カラー面のトップで扱った日々に「僕自身は常に平常心でプレーしよう」と思っていたという。自ら「この1週間、メディアを含め、トルコも日本も非常に盛り上がってるのは分かっていた。その中で自分自身に何ができるか。何を求められているのかを理解しながら」と言い聞かせ、臨んだ本拠初戦。「そういう意味では、出てから20~30分はあったんで、得点だったり、シュートを打つというのは必要だった」と満足できない思いが込み上げた。

それでも「出場時間が増えているのはいいこと」と一定の手応えをつかみ「このリーグは、前半からスペースを与えてくれる感じはした。プラスアルファ、うまく連係できたら、もっとスムーズに点が取れるのかな」。前向きにとらえ、次節15日の敵地イェニマラティヤスポル戦では初の先発出場と今季3点目を狙う。